いつも空は、曇りときどき晴れ

自分史、人生曇り空ばかりだけど、ときどき晴れがちょうどいい時もある

高校ライバルの登場!

初恋の盲目で、偏差値45の公立高校に入学した私。

寺坂くんや保科くんが私を笑ってる。

ゆり子ちゃんまで隠れて私を笑う。

そんなに笑わなくても…

君たちは、埼玉県最難関の公立高校に入学したのだ。

私は、偏差値45の公立高校に入学することになった。

覚悟はしていたことだ。

断じて後悔はしていない。

強がる自分。

やるだけのことは…やった。

初恋のために。

盲目ゆえ、勉強に関しては、だらけた。

思いっきりだらけた。

そのツケが今になってきたのだ。

しまったぁ〜

 

高校の勉強をなめてた。

中学レベルの勉強とはわけが違う。

私の家は超貧乏。

兄の私立高校学費の予定外の出費が出たため、

予備校や家庭教師、通信教材などは利用しないと決める。

いや、実際我が家に金はない!

あるもので受験勉強せねばならぬ。

偏差値45の公立高校の授業は、どんな感じなんだろう。

 

偏差値45の公立高校の授業…

かなり遅い進度なんです。

特に、数学。

このペースで進んだら、応用問題まではいけないよ、先生!

いいの?

ほとんどが基本問題で終わる。

あれ、いいんですか?

 

ゆり子ちゃんに連絡する。

まだ基本問題しかやっていない単元を、

浦高校では応用問題までとっくのとお〜に終わっていると聞く。

 

なに!

焦り出す。

慌てまくる。

 

こうなったら、

高校教師陣を大いに使おう。

教科別に教えるのがうまい先生を探すんだ。

 

高校の授業をまともに聞いて、皆んなのペースと一緒にやっていたら、高校卒業後には大変なことになる。

想像がついた。

私は、なけなしのお小遣いで買った参考書と問題集を使って、授業中、別の勉強を始めた。

教壇に立つ教師の面子を考え、数学の授業は数学の問題集、英語の授業は英語の問題集…教科を合わせた。

もちろん、宿題はしっかりやり、さらに授業内容を予習してからのぞんだ

ただ、私は集中すると、周りの音が消えることがある。

珠算の経験から集中しすぎる癖がある。

気をつけなければいけない。

 

でも、集中しすぎて何度もピンチにあうことが多かった。

現国の授業。

いつものように現国の問題集を隠れて解いていた。現代文の文章内容が興味あるもので、酔いしれるように読み解いていた。

集中してた。

 

とんとん…

 

私の背中を軽く叩く背後の同級生。

後ろを振り向くと、同級生は小声で、指されてるよっていう。

はっ!

はい!

勢いよく思いっきり起立した。

何が起こってるんだ。

 

教師を見ると、教師は私の顔をマジマジと見る。

ん?

もう質問された後で、私の答えを待っている様子。

質問内容は?

周りを見渡す。

あれ?

なんで、こんなに注目されているんだろう!

クラス全員が私をじっと見つめる。

前の席の人はわざわざ私のいる真後ろまで向く。

普段寝ている生徒も、目を見開き、私に注目する。

これは…きっと手強い質問だな…なんだろう。

分かりませんって言おうか…

恥ずかしい…

 

黒板を見た。

なにも書かれていない。

周りの生徒の開いてる教科書を見たが、わからない。

あっ、あれ、黒板の隅っこに小さく小さく「責任」とだけ書かれてある。

まさか、四字熟語の問題じゃないよね?

四字熟語で大問題扱いする…えっ…

先生、四字熟語を質問したのかな…

四字熟語じゃないなら、恥をかく。

 

自信なさげに小さな声で答える。

「転嫁…」

私が答えた後、しばらく沈黙が続いた。

シーンとする。

あれ?

やはり四字熟語じゃなかったかな…

 

「うわぁ〜!!おぉ〜!!すげぇ〜」

「よく答えられたなぁ!」

 

拍手喝采、クラス全員が大騒ぎする。

なんなんだ?

こんなに大騒ぎして…

教師を見ると、にっこりしている。

「大正解!!素晴らしい!」

先生まで、大げさだなぁ。。

四字熟語ですよ…

 

後ろの人が言った。

「よく分かったね、10人くらい聞かれても答えられなかったのに。」

 

どうやらピンチをのりこえたみたいだ。

四字熟語で…

やはり、この高校の進度は遅れている…

中学の四字熟語じゃないか。

偏差値45の公立高校の行方が心配だなぁ。

 

そして、一番やっかいだったのが、英語の授業。

英語の教師は私の担任でもあり、20歳代後半女性だ。

どうも癖のある先生で、苦手だった。

なんだろう…

苦手だったけど、嫌いではないかな…

メガネをかけてて、注意するときは、メガネをかけ直す癖がある。

ヒステリックの気質を持つ。

根からのジャニーズ大ファンで、アイドル好き。

男子生徒には甘い^^

なぜか…私にはものすごく厳しい。

 

英語の授業中、

私は隠れて別の問題集を解いていた。

皆んなは、1つの長文を1週間かけて授業する。

周りの生徒は、それでも苦戦していた。

ジャニーズ先生に見つかったら大変なことになる。

緊張感の中で問題集をやってた。

 

「スゲノぉぉ!!授業聞いてないだろうが!!」

 

しまった、しまった。

また見つかった。

ヒステリック先生、くるくるくる…

なんの、なんの、ジャニーズ先生、負けませんよ。

私は起立して言った。

「この単元は家で終わらせました。」

 

ジャニーズ先生が険悪な顔して私に近づく。

私は、ジャニーズ先生にノートを見せた。

一冊の教科書の英文を全部訳し、解釈を終えていた。

半年先までの内容を終わらした。

ジャニーズ先生は、私のノートをまじまじと見て、間違えのあら探しをする。

あら探し、あら探し…

クラス中がざわめいた。

ジャニーズ先生は、ふん!って息をはく。

悔しそうに…

 

「スゲノはヒアリングが苦手なようだ、次からヒアリングの勉強をしなさい!!わかりましたか?」

 

ジャニーズ先生のおっしゃる通り。

ヒアリングが苦手だ。

「はい、 先生、ぜひ私に教えてください、先生の英語の発音は綺麗なので。」

 

ジャニーズ先生の顔がにこやかになる。

「発音なら教えてあげるわよ、うふふ…」

 

ジャニーズ先生はおだててあげると、積極的に教えてくれるようになる。

英語担当は、癖があるがジャニーズ先生に決まり!

 

 

私は、理科の物理・化学・生物のうち、生物に力を入れた。

生物担当の先生は、いないかなぁ〜 

 

 

部活の後、必ず学校の図書館で勉強する。

1人貸切状態。

学校の図書館で勉強すれば、分からない問題を職員室へ行って教師に質問できる。

1人図書館。

もくもくと勉強していると、誰かがやってきた。

あれは…生物の先生だ!

中年の男性で、シダ植物について熱く語っていた人。

シダ植物先生だ!

「あれ、スゲノ1人で勉強しているのか、がんばってるな。」

 

私は起立して、シダ植物先生の方に駆け寄った。

「先生、私に生物を教えてください!遺伝子の単元がよく分かりません、詳しく教えてください!」

 

シダ植物先生は、なんか嬉しそうだった。

図書館の黒板を使って積極的に個人授業をしてくれた。

さらに、シダ植物先生は生物の問題集をたくさん持ってきて私にくれた。

「ありがとうございます!また、質問しにいきます。」

 

生物担当は、積極的シダ植物先生に決まり!

以来、図書館によく来てくれるようになったシダ植物先生。

助かった!

 

数学担当は、50代のおじさん、優しくて丁寧に教えてくれる。

もさもさっとしゃべる…

ふぉふぉふぉ…と会話の間に言う。

なんだか、おじいちゃんみたいなんだ。

だから、おじいちゃん先生に決まり!

 

国語担当は、若手男性のイケメン、メガネをかけてて知的なインテリ先生。

親身になって教材をたくさん提供してくれる。

だから、インテリ先生に決まり!

 

私は、授業と授業の間の休み時間や昼休み時間、放課後の時間に担当先生に質問しに行く毎日を過ごすようになった。

チャイムが鳴ると、一目散に職員室へ向かうのだ。

なぜなら、担当先生が他の生徒に捕まるからだ。

 

高校3年生。

進路は自分の力と高校教師陣の力を合わせて勝負する。

学年1番を狙いキープする必要があった。

超貧乏のあがき、奨学金を稼ぐために…勉強する。

 

同じクラスの男子、イシドリ君が最近順位を上げてきている。

あれ、イシドリ君は確か…50番だったはず。

なのに10番以内に入った!

すごい、がんばってる。

 

イシドリ君を見ると、休み時間も勉強していた。

この高校で、本気で勉強する人がいて、嬉しくなった。

でも、だんだん、そんな嬉しさは消え去り、焦りを感じるようになるのだ。

 

中間テストの結果が出る。

私の順位は1番、キープ成功。

2位はコンちゃんかな……あれ、違う。

イシドリ君だ!

総合得点、私とイシドリ君の差は、たったの8点!

 

私はイシドリ君をちらっと見た。

イシドリ君も私の方をちらっと見た。

 

これは…戦線布告だ!

 

「スゲノさん、すごい成績だね、僕も頑張るよ。」

イシドリ君が初めて私に話しかけてきた。

 

何を言ってるの…イシドリ君!

君は、すごい努力しただろう?

 

「イシドリ君、短期間でかなり成績を上げたよね、すごいですよ。」

 

イシドリ君は照れくさそうにして、笑った。

いい笑顔だった…すごく、キラキラしてたのを覚えている。

私ににっこりするイシドリ君。

 

高校3年、

同じクラスのイシドリ君と私が1年を共にする。

 

ライバルの登場だ。

 

人生の中で、一番のライバルだった…

人生、彼を意識し、焦った自分が懐かしい。

彼は、私よりもすごくすごく努力家だった。

努力家。

彼の思い出を…彼の母親に継ぐ。

彼の記憶を残していく。

彼の努力のあとの笑った顔を一生忘れない。